第2回TV討論会マーシャ・ラディッツ WON トランプ↓

2016 , 10月 10 日 月曜日

Second presidential debate

2時間46分は長いが、ディベート部分は90分だ。
楽屋裏や両方の家族の登場シーンなどもある。

(今は,Live2h46mから1h33m版に差し替えられた.進行役二人の自己紹介からはじまる)

1時間5分あたりで家族が登場し、進行役のABCのMartha Raddatz(マーシャ・ラディッツ)とCNNのAnderson Cooper(アンダーソン・クーパー)が登場。マーシャが観客に、静かにすること、ブーイングだめ、拍手だめなどと言って席に着くと、主役の2人が登場する。

ディベートの中身だが、「ディベートになってないじゃないか。2人ともただ喋ってるだけだ。なんとかしろと進行の2人に言ってやれ」というTweetが状況を表しているかもしれない。討論会は討論ではなく罵倒合戦といえる。

ワシントンポスト紙がさっそく、
Winners and losers from the second presidential debateの記事を出した。
ヒラリーの似顔絵に「そう。これでドナルドトランプがどんな人間かわかったわね」と書いてある。
Winnersとして、安定していて博識を持って回答し、楽しそうにさえ見えたHillary Clintonと、ディベートを公平に進行させた Martha Raddatzを挙げている。

さて、前回ネットで頑張ったトランプ親衛隊のプアホワイト部隊と白人至上主義団体は、圧倒されている。
怒った(いかった)一般市民の大量のTweetがあふれているのだ。ヒラリーが前に出て喋っているとき、トランプがすぐ後ろをストーカーのようにウロウロする姿が印象的だった。それもネタになっている。

ヒラリー支持率さらに上がる

討論会後の支持率は、ヒラリー支持46%、トランプ支持35%(ABC NEWS)となり、ヒラリー支持率がトランプを2桁引き離した。
RealClearPoliticsに、さまざまなメディアの支持率を集めている。ざっというと、NBC Newsはヒラリーが52%、トランプ38%でヒラリーが +14ポイントの優勢とみている。
FOX Newsはヒラリーが +4,Reutersはヒラリーが +7,CBS Newsはヒラリーが +6,CNNはヒラリーが +6ポイント優勢だ。
トランプ優勢とみるのはトランプ46%、ヒラリー43%のLA Timesだけだが、これはいわゆる誤差の範囲だ。

トランプ空回り

ヒラリーのWall St.のスピーチを責めたいDonald Trumpだが、メディアはトランプの女性蔑視発言しか追わない。
討論会準備の様子を公開すると言って集めたメディアに、ビル・クリントンの女性問題を訴えた4人の女性と一緒に机に向かって自慢げのトランプだったが、メディアはほとんど無視。またやってる程度の反応だった。
4人が訴えを起こしたときトランプが彼女らの名前を挙げ、「あの女性たちはみんな本当に魅力がない。肉体的な魅力だけの話じゃない。本当は彼が被害者だ」と発言したことは記憶に新しい。

ライアン下院議長は、トランプの大統領選挙を応援しない、議員選挙に力を入れると声明を出した。トランプを擁護するのは副大統領候補のマイク・ペンスだけだ。

いまにしてトランプを叩き始めたメディアだが、共和党の予備選からいままで、ことあるごとにトランプをおもしろおかしく報じてきた。
「なぜメディアはトランプばかり報じるのだ」との問いに、CBSの会長は3月に、「トランプ大歓迎だ。彼を報じると視聴率が上がるからね」と答えていた。トランプが登場すると番組に注目が集まり笑いが止まらないといったのはCBSだけではなかった。
TV局は時間を切り売りして稼ぐ商売だ。理性など邪魔ものだ。視聴率が上がれば広告がさらに売れる。それが企業として利益を稼ぐTV局の存在意義なのである。

マーシャ・ラディッツも勝者の一人

先のワシントンポスト紙の記事は、勝者はヒラリー・クリントンとマーシャ・ラディッツだと書いている。
ABCのMartha Raddatz(マーシャ・ラディッツ)は、米軍がいるところはどこでも出かけてボディアーマー姿で取材する、国防関係、軍事関係のキャスターだとばかり思っていた。非友好国の首脳への厳しいインタビューもよくやっているが、今回の進行役は眼からウロコである。
日本に60歳を越えてこのような現場取材をするジャーナリストはいるのだろうか。

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