テレビなんかに頼らない …Hulu作って自分で流す
2008 , 1月 27 日 日曜日金に糸目をつけないとはこういうこと
Huluは、2007年10月29日オンラインビデオサービスのベータ版を公開して会員を集めはじめた。これがものすごい徹底ぶりでホンマカイナと思うほどなのです。
Fox ネットワーク、MGM、Sonyピクチャーとも提携したから、 NBC/Universal、FOX、MGM、Sony Pictures Televisionのハリウッド4大スタジオが参加することになってこりゃもう独り占め状態だ。残ってる大手はワーナーブラザーズとパナマウントじゃないの。
でも目が ($_$)になってるNBCは物足りないらしく、だめ押しに BNET、Bravo、CNET、Comedy Time、E! Entertainment Television、Ford Models、Fox Atomic、Fox Reality、FX Networks、FUEL TV、G4、Golf Channel、IGN、Movieola、National Geographic、Oxygen、SPEED、Sundance Channel、Sci Fi Network、The Fight Network、The Style Network、X17 Online、USA Network、Versusなんていう、全然覚えられないほどのケーブルテレビと配信の話をつけたのだ。
ゴルフ、野球、バスケット、アメフトなどのスポーツチャンネルをごっそり集めたから生中継でワクワクして見る番組も盛り沢山なのだ。生中継なら「Tivoで録画してCM飛ばし」は押さえられるからね。
NBCは三冠王をめざすのだ
こんなに集めてどうするのって心配があるけど、Huluは集めに集めた動画を、配信パートナーのAOL、Comcast、MSN、MySpace、Yahoo!などを通してインターネットで配信しちまうのである。cf. Investor’s Business Daily
つまりNBCは、もともとテレビ局で映画会社だっんだけど、映画や放送だけでなくてインターネットでも自分の番組や映画を自分で配信するつもりになったということなのね。
いままで溜め込んだから資金力はあるし、映画とテレビ界では影響力はバッチリだし、そこらの新興のベンチャーじゃ全然できない大規模な立ち上げをするつもりになったのだ。
ハリウッドをほとんど押さえて、テレビネットワークを2つもおさえて、CATVが蓄えてたスポーツやドキュメンタリー番組を押さえて、これからの生中継も押さえて、こりゃ、とことんコンテンツを集めて商売するつもり以外ないじゃないの。
「でっかく初めてがっぽり稼ぐ」巨大企業の底力を見るのだぁ
インターネットビジネスで一般的だったモデルは「小さく初めて大きく育てる」だったけど、Huluは、「でっかく初めてがっぽり稼ぐ」って手法で真正面から「圧倒的」戦略をぶつけてきたのだ。
新興ベンチャーでない、従来型のビジネス文化を持った企業から生まれた Huluがインターネットで成功すれば、「そうか、そういうのがあったか」と資金豊富な大企業が同じやりかたでインターネットに参入してくるのは当たり前っちゃ当たり前だから、こりゃえらいこっちゃ。
「Huluが成功する可能性は低い」と見ているアナリストの意見もあるけど、資金と人材はベンチャー企業の最初のハードルだから、それをすでに持っている大企業がどのようにビジネスを進めるか、ベンチャーの活気を持ってインターネットで先行し展開している YouTubeやVeoh Videoなんかが、お金持ちじーさんベンチャーにどう対処するのか、買われちゃうのか、ユーザはどう見てどう動くか、こりゃしばらく眼が離せない。