給油待ちで一酸化炭素中毒 発電機で一酸化炭素中毒
2011 , 3月 29 日 火曜日給油待ちで一酸化炭素中毒
ガソリンスタンドの給油待ちで並んでいる車の中で一酸化炭素中毒で死亡する人が増えている。
後部座席に園芸用灯灯油ストーブを置いていた岩手県奥州市の58歳の男性、助手席の足元で火鉢で炭を燃やしていた東根市の70歳の男性、車内の火鉢で練炭を燃やしていた福島県棚倉町の82歳の男性など、ガソリンスタンドに前日から並び、ガソリン節約のためエンジンを止め、暖をとるために車の中に暖房具を持ち込んでいて事故になった人たちである。
零下になる夜間を車の中で過ごすのはつらい。何か熱源がないと寒くて休むこともできない。
厳冬期の車中泊を行うとき、寝袋と湯たんぽでしのいでいるのだが、参考になればと思う。
湯たんぽは2リットルのもの。シュラフはニッピンの丈夫なタイプ(古い)。
寝袋が手元にないときは毛布を封筒上に3つ折にして、さらに足の部分を30cmほど折り返して湯たんぽを入れる。
本当に寒いときは薄くなっているところから寒さが来る。膝や肩などとんがっていて自分の体と外気の距離が取れないところから寒さがやってくる。ここらに薄物でもいいから布を重ねておくと我慢しやすい。
だが湯たんぽなどの熱源があれば、これらの我慢はしないでもよくなるだろう。
使うまでは寝袋の底(足)の部分に湯たんぽをいれ、ぐるぐると巻いておくと湯たんぽの熱が下がりにくい。
車を寸刻みで動かす必要があるときはもぐり込めないが、足の部分を座っている大腿の上に置くなどすると多少は暖かくなる。
さらに、コーヒーポットに熱いコーヒーを入れ、湯たんぽと一緒にしておくと、コーヒーも湯たんぽも温度が下がりにくい。6時間程度ならアツアツのコーヒーが飲める。
さらに、コーヒーポット自体の保温も効果がある。
お風呂のお湯の上に浮かべる保温マットをポットの長さに合わせて切り、ぐるぐる巻いて輪ゴムで止めておくだけだが、これでもそこそこ保温になる。
車中泊では必要ないが、地面に直接寝たり冷たい床の上で寝るときはマットがあると寒さがかなり防げる。山用やキャンプ用のマットでなくてもいい。お風呂マットやお風呂の保温用の薄いマットは役に立つ。保温用マットは自分の体温を自分に戻すように銀色の部分を上にしてその上で寝る。
湯たんぽがないときはペットボトルで代用
注意することは ペットボトルには種類がいろいろあるということ。
耐熱性が必要なため口部(ノズル部)を結晶化させているので口部が白い(白化)。底部は熱変形を防ぐよう凹凸形状になっている。胴部も高温に耐える形状。
耐熱・耐圧PETボトルは、熱殺菌が必要な炭酸飲料をいれるためのボトル、耐熱性と耐圧力性の両方の機能がある。5℃〜10℃の低温で充填し、充填後に65度で10〜15分で殺菌する。
PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂が軟化するガラス転移点(Tg)は約81度。融点は約220〜約240度(ボトル用共重合PET)。ガラス転移点温度で変形がはじまる。
参考東洋製罐
- 耐熱用ペットボトル
高温で中身を充填する用のボトル。果汁、野菜飲料、スポーツドリンクなど。 - 耐圧用ペットボトル
炭酸飲料を充填する用のボトル。 - 耐熱圧用ペットボトル
果汁入り炭酸飲料やクリームソーダなど乳性入り炭酸飲料を充填する用のボトル。 - アセプティック用ペットボトル
無菌充填(aseptic充填)用の常温で中身を入れるボトルペットボトル。中身と容器の殺菌はさきにやっておいて、常温で充填する。
湯たんぽに使えるのは耐熱用ペットボトルと耐熱圧用ペットボトルだ。
見分け方は口先の部分(口部/ノズル部))が白くなっているやつ。ここの部分だけを丈夫にするためにPETを結晶化させるから白化して白くなるのだ。
「キャップの色がオレンジのが耐熱」とも言われるがキャップの色はメーカーの好みで変わるので何とも言えない。
キャップの大きさもメーカによって30mmだったり28mmだったりするのだ。
湯たんぽにするなら75度くらいのお湯を入れるのがいい。
沸騰したお湯をペットボトルにいれるいきなりボトルが収縮したりするので危ない。
PET樹脂のガラス転移点温度は81度くらい。この温度で形が変わる。融点は200度以上だが融点は溶け出す温度。ボトルがどろどろに溶けて液体になる温度である。
低温やけどの防止のために、ペットボトル湯たんぽの剥き出しでの使用は厳禁。必ずタオルや毛布でくるんで使うこと。袋になっていれば寝相が悪くてもペットボトルが剥き出しにならないから袋ならなおいいのだ。
低温やけどはつらい。やけどした部分は長い間じゅくじゅくして表皮ができない。皮膚の下層部分まで損傷するので治癒するまで長い時間がかかるのだ。(- -);
疲れてぐっすり動かずに寝ていて、ずっと湯たんぽに直に接していると低温やけどになるのでとくに注意!。
発電機で一酸化炭素中毒
計画停電や大規模停電でエンジン付きの発電機(発動発電機)を買って、自分の家の電力をなんとかしようとする人がいる。
でもエンジンで発電する発動発電機(発発)を使って一酸化炭素中毒になって死んだり目が覚めなかったりする人の事故もニュースになっている。ガソリンやカセット用ガスボンベを燃料にするエンジンの発電機だ。
エンジン付きの発電機は野外使用が原則だ。野外で使うときも人に向かって流れないように排気の方向を気にする代物なのだ。
発発はダダダダダってというエンジン音がうるさくて、部屋の中で使うなんて考えられなかった。でも最近のは「静粛です」だから音が気にならない。だから音を気にせずどこでも使うようになった。
でもこれを室内で使うのは、自動車の排気を室内に引き込むのと同じことなのだ。
発電機は絶対に室内で使ってはイカンのだ。