トランプは「大統領になりたい」だけ

2016 , 6月 14 日 火曜日

アメリカ人の無知を代弁し続けるのが共和党予備選の大統領候補トランプだ。政策も信念もなにもない。詐欺師であるから口からでまかせを続けるだけである。その幼稚な思考構造は極めてシンプルであるから、「私は凄い○○○ができるのだ。だが、まだいわない」と言えば、誰でもトランプ遊びができるのである。

トランプの目標は、「大統領になる」ことだけであり、その他のことはどうでもいいのだ。
「大統領になる」ための票を集めるために、保守を基盤とし、小さい政府を目指す共和党で票が集まるのならそれを言い、都市部のLGBTの票が欲しいとなれば、ウェストバージニアで可決された「宗教の自由保護法」に反対を表明する。

それでもクルーズ カーソン ルビオを蹴散らし、共和党の大統領候補指名に充分な過半数の票を手に入れた。主流派はパニックだがもはや流れは止められない。当初の支持層はプア・ホアイトだったが、経済的に圧力を感じ、今までの政治に不満を持つ国民を引きつけている。

民主党もバーニー・サンダース上院議員がヒラリーを相手に検討している。「民主社会主義者」を標榜し、オバマができなかった、格差是正、国民皆保険制度、公立大学授業料無償化、大銀行規模縮小、多国籍企業の税回避摘発などを掲げ若者の支持を集めている。すでにヒラリーが指名獲得に必要な代議員を確保したが、サンダースも22州の予備選、党員集会で勝利していて、なお選挙運動を続けている。サタデー・ナイト・ライブで、閉店のバーに居残り続ける客としてからかわれてもなんのそのである。

ポーランドは保守強硬派が政権を握り、ハンガリーは権力集中で独裁を狙う親露政権。スウェーデンも極右が台頭で、のんきな父さんで大丈夫かといわれていたフランスは、テロが続発だ。スペインは昨年12月の総選挙から7ヵ月たっても新政権が発足できず再選挙となる。
さらに続く

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